カムカムアカハライモリ
アカハライモリがやってきた。
生活状況
水温 暖房器具なしで14〜16℃位。
水槽の水 準備してから2か月生体、水草無しでフィルターは動かしている。
そしてこの3匹が来た。
上からオス、オス、メスの三匹である。名前など今の時点ではつける気はない。名前を呼んだりする自分が気持ち悪すぎる。共に暮らしてゆくうちに、一目で見分けられるようになった上で、しぐさやキャラクターからつけようかと思う。その時も心の中で呼ぶことにする。
準備しただけの水槽
なかなかタイミングが合わなかったので、アカハライモリを譲ってもらう話から2ヶ月程過ぎたが、迎え入れる準備は既に完了しているので安心安心。フィルターが回ってるだけの空の水槽。
ブーンという音にはもう慣れた。人口の水草が水槽の中で揺れているだけの水槽でも満足してしまっている。このままこの水槽の中には何も住まないのではないか?とさえ思ったりしていた。
自分は寒いが、アカハライモリは暑いのがダメらしく、寒い分には問題ないようなのでこの点は大丈夫なはず。水温が10℃以下に下がりすぎると冬眠に入るそうだが...
三本の泳げるアカハライモリという小枝
日取りが決まり、手渡してもらったプラケースに「どちらかといえば夜行性の生き物がユラユラ3匹。」譲ってもらうのは1匹か2匹のつもりだったので、このサイズの水槽でも大丈夫なのか?と不安を感じる。準備したのに...まぁ結果、大丈夫だった。
哀れにも3匹ともかなり痩せていて一番小さい子はアバラが浮き出ている。けれどもそいつが一番元気に動いていた。事情を聞いてみると大量に子供が産まれて手がまわらなかったのもあるらしい。そこに関してとやかく言うよりも、自分が現状よりも健康的に育ててやろうと息巻いていた。
色、体形をみても本当に小枝みたいだが、ケースよりは広い水槽に移すと、良く動き元気そうな小枝のイモリだ。喜んでいると思いたいのは人間側の心理なだけで、環境が変わったのでただ周囲の確認作業をしているのだと思うのだけれど。
アカハライモリについては、黒くて腹が真っ赤で少しふっくらしているイメージを持っていた。違う生き物だけれども、井伏鱒二の山椒魚のようなイメージを持っていた。
この三匹の体表色は茶色く腹部は朱色でこれは地域での違いだというのは図鑑に載っていた。しかしイモリとはこの木の枝のような生き物だったか?
プラの虫かごから水槽に移すと思っていたよりもやたら泳ぐ。三匹ともに泳ぎがうまい。犬かきとクロールの間のような水泳方法で水槽内をスイスイと泳ぐ。否、ロケットみたいだ。尻尾の動かし方も小刻みにしなるムチのようだ。
よくよく見ていると三匹ともに手足の指が異常に長い。1㎝近くあるように見える。だから泳ぎやすくてよく泳ぐのかも知れない。本当のところはわからないけど。
これは普通なのか?イモリは泳ぎが下手なのではなかったか?飼う前にネットや図書館での調べによると、泳ぎは得意じゃないと記載されていた。
お店で見たアカハライモリたちはもっとずんぐりしていて手足の指も短くて水中でじっとしていたと記憶している。この三匹のアカハライモリもずんぐりしだしたらじっとして動かなくなるのだろうか?
個体差はあるものとしても、やはり何事も実際に目でみて観察してみないとわからないものだなと改めて実感。そしてこれだけ動いてくれるとみていて楽しい。
食事(冷凍赤虫)
餌をあげてから家に来た日まで5日ほど経っているので、そろそろ食事をあげたほうがいいとの事で、1日置いて落ち着かせて翌日に提供する。
はじめは赤虫を勧められたの準備してある。キョーリンの赤冷凍虫をアクアショップで購入。
パッケージから1つはさみで切り取り、表面のカバーをはがしひっくり返してお皿に出しておく。自然解凍で溶かしてお皿にべたっと出た赤虫を3等分した。いきなり大量の食事をとると消化不良を起こしそうだし、一匹につき1個は多い気がした。
いきなりピンセットが目の前に現れるのも驚かすことになりそうなので、初めにお皿にたまっている溶けた赤い液体を数滴水槽に垂らしてみると気づいた1匹が水面に寄ってきた。そこで赤虫本体をピンセットで摘んで食べさせる。
よく食べるが、水面に茶柱が大量に立ったように赤虫が浮き、沈んだ分に関しては底石の隙間にも散らばってしまう。これは失敗。この方法だと水が汚れるのがはやまる気がする。
様子を見ていると一粒1㎝位の底石を掘り起こして赤虫を探したりしているので綺麗に全部食べてくれるのを期待しつつ、人口フードに切り替える前に赤虫を与える方法を考えてみようと思う。
生活にメリハリが出てくる
自分以外の生き物が暮らしの中にいるのはやはり良い。一人で暮らしていると生活リズムが狂いやすい。けれども、自分以外の生物が暮らしの中に入ってくる新たなリズムが生まれ生活に習慣が生まれる。
飼育してみると、アカハライモリは飼育事体(水を変えたり、食事をやったり)にそれほど時間をとられるわけではない。それでも様子を観察する必要はあり、最低でも毎朝、家を出る前と帰宅後には水槽を眺める。ほんの5~10分程度の時もあれば音楽を聴きながら1時間経っていることもある。
非常に可愛い生き物で、水槽を眺めるとこちらに顔を向けて覗いてくる。イモリとはこんなに愛嬌のある生き物だったのか?本人たちは食事だと思って集まってるのだろう。時折あくびをしたり、上目づかいで見上げてきたりするのも愛らしい。
生き物がいるのはやはりいいものだ。決して話しかけたりはしないが、しぐさを観察して一人含み笑いをしている時がある。気づいて我に返り真顔に戻るのだが、一人だとこんな出来事も起こらない。フツーに笑うのではなく何かを愛でて笑むなどあまりない。お笑いでうけるのとは違うのだ。
日中は照明を当てて、19時頃には落とす事にしてしばらく観察する事にする。
つづく。